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常滑焼急須(前編)

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和多田 喜(よし)さん

連載第3回

「美味しいお茶を淹れたい」本気で取り組み始めて、もうかれこれ4年になる“本格日本茶カフェ「表参道 茶茶の間」の日本茶ソムリエ・和多田喜さん。第3回目は、日本茶を淹れる道具でもっとも重要な「急須」をご紹介頂きます。和多田さんが愛用しているのは、常滑焼「高資窯(たかすけがま)」のもの。意外に知られていない急須の作り方や常滑焼「高資窯」の優れているポイントを教えて頂きます。

掲載日: 2009/07/17(金)

「高資窯」の所在地は、知多半島にある愛知県常滑市。有名な常滑焼の産地です。その特徴は、鉄分を含んだ土を使い、釉薬を使うものから使わないものまで多彩な色彩を表現し、種類豊富な焼き物をつくっているところ。それでは、常滑焼急須の一般的な製法である鋳型造りの工程をご紹介します。

鋳型造り製法

急須製作途中.JPG鋳型造りは、原型となる急須を作り上げ、そこから型をとって鋳型にします。ただ、鋳型は流し込んで作るものなので、鋳型から外す際に形状を保つため、注ぎ口、取手、フタ、持ち手、胴、茶漉しと別々に鋳型を作ります。そこへ、粘土を流し込み部品を個々に成型します。成型した後、はみ出した余分なところ等を丁寧に竹べらなどでそぎ落とし、形を整えていきます。

注ぎ口完成品.jpg 次に、出来上がった部品を手作業で繋げていきます。繋ぎ用の粘土を少量筆で塗り繋ぎ合わせます。一見、良く見かける形なので、機械で大量に作られているイメージを持たれると思いますが、実はひとつひとつ手仕事で丁寧に作られているのです。伺った話では、水分含有量のほんの少しの違いから、焼く過程で割れてしまうことがあるほど、繊細な作業だそうです。簡単に付けているように見えるかもしれませんが、実は熟練した職人の技が必要です。全てを接合したあと、日陰でいちど乾燥させます。

そして、最後に約1200度の温度で焼き上げて完成。急須によっては、2回ほど焼き上げることもあります。この過程で、全工程になにか間違いがあると、焼き上げている最中に和割れてしまったり、歪んでしまったりします。また、温度調節がうまくいかないと、焼きむらが出てしまい均一の製品になりません。ですから、焼き上げるのにも細心の注意が必要になります。

成型終了生状態.JPG注ぎ口.JPG

常滑焼の急須は、半完成品といわれています。使い込めば使い込んだだけ、育つ急須です。使い続けていくと、茶渋などが急須について、急須に艶が生まれます。自分色に染まってはじめて完成されるのです。
実際、私の茶茶の間でもそうやって育った急須たちがいます。手放すことなど出来ない、愛用の一品ですね。急須が違えば、普段とはひと味違うお茶の魅力に気がつきますよ。

次回は、急須の重要性や機能性についてより詳しくお伝えします。乞うご期待。

プロフィール

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和多田 喜(よし)

日本茶インストラクター協会認定 日本茶インストラクター

アトピー性皮膚炎の克服のために飲み始めた日本茶に魅せられ日本茶の世界へ。
その体験からくるお茶の魅力を伝えようと、本格日本茶カフェを考案「表参道 茶茶の間」を2005年に開店。
同年より、日本茶の淹れ方セミナーを主催。
数少ない日本茶を淹れるプロフェッショナルとして、各種メディアで美味しい日本茶の入れ方を提案。

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表参道 茶茶の間

所在地〒150-0001渋谷区神宮前5-13-14

TEL&Fax03-5468-8846

◆表参道 茶茶の間
 URL:http://chachanoma.com/

◆日本茶専門カフェ 表参道 茶茶の間
 URL:http://www.cafeblo.com/chachanoma/

 

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