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大使館シェフとクッキング!
竹村真紀子(たけむら まきこ)さん
インタビュー 連載第1回
今月のDreamia人は、「大使館シェフとクッキング!」という、なんとも楽しそうなプログラム「Little Ambassadors(小さな親善大使)」を制作されている竹村真紀子さん(International Women's Club JAPAN代表理事)。世界各国の在日大使館シェフと、子どもも大人も一緒に料理を楽しむことで、その国の文化や言語、習慣を身近に感じられる人気のイベントに、竹村さんが込めた思い、誕生の経緯などをうかがいます。5月30日に行われたばかりのイベントレポートも!
掲載日: 2010/06/04(金)
まずは、International Women's Club JAPAN(IWCJ)の公式サイトを覗いてみてください。
ページ一番下から、「Little Ambassadors」の様子をスライドショーで見られるのですが、子どもも大人も、とても充実した時間を楽しんでいるのが手に取るようにわかります。
Little Ambassadorsは、IWCJ代表理事の竹村真紀子さんが2009年10月からスタートさせたイベントです。大使館のシェフと一緒に料理ができる! しかも、状況が許せば大使館、あるいは大使公邸が会場になるというのも驚きですが、今までのイベントでは大使夫人や大使ご本人が(!)参加される場面もあったとか。また、6月からは東京プリンスホテルとの提携が決まり、子供たちはホテルのレストランや厨房を使って各国を体験することもできるとのことです。
「クッキングを通じて、子どもも大人も人と触れあい、さまざまな国の〝違い〟を知ることで、より広い視野をもって世界を眺められるLittle Ambassadors(小さな親善大使)になってほしい」という、竹村さんの思いのつまったこのプログラムの誕生は、竹村さんご自身の幼少期からの体験に端を発していました。
シンガポールで過ごした幼少期
――小学3年から中学1年まで、お父さまの海外赴任でシンガポールで過ごされたそうですね。
竹村 当時、シンガポールは成長の真っ只中でした。日本から進出していた大企業も多く、私もそんな海外赴任組のコミュニティの中で幼少期を過ごしました。
――今のお仕事は、国や文化を越えたコミュニケーションに関わるものですが、まさにシンガポールはインド、中国、マレーシアを中心に、さまざまな文化が入り混じった、文化の交差点のような国ですよね。
地下鉄に乗ると、駅名が5種類ぐらいの言語で書かれていて。他民族・多文化の世界には自然となじまれましたか?
竹村 文化の違いも言葉の違いも、まだよくわからない頃から、そういう世界に放り込まれていましたから、それが私にとっては当たり前でした。同じマンションに住んでいた友だちも国籍が違いましたが、ボディランゲージでどんどんコミュニケーションしていましたし、国や文化、言葉の違いは「普通」だったんです。
シンガポールは中心から少し外れた所にも風情があって、今は、もうなくなってしまいましたが、当時は少し郊外へ行くとかやぶき屋根の集落もあったり。あと、キャンティーン(=ホーカーズ)が少なくなったのも残念。私はキャンティーンで食文化を学びましたから。チキンライスが手で盛り付けられたり、ジュースがビニール袋で売られていたり(笑)。
通っていた日本人中学校のすぐ隣にもあって、よく行きました。中国料理、カレー、チキンライス…どれもおいしかったですよ。
――楽しそう! その頃から世界各国の料理に興味をもたれたことが、今の活動につながっているわけですね。
竹村 ええ。珍しい食材好きの父の影響で、コウモリの羽とかアライグマの肉なんかも食べましたし(笑)。
父は一般企業からJICA(国際協力機構)に移り、この20年世界中を転々とし、今はまた企業に戻り元気にタイで仕事をしています。
――お父さまも、国の違いを越えてアクティブに活躍されていらっしゃるんですね。竹村さんはお父さまのDNAを多く継いでいらっしゃる?
竹村 そうかもしれませんね。
シンガポールにいた頃は、両親がよくパーティを開いていました。あの頃、大使館の関係者や弁護士の方など各国の方と触れ合う機会が多かったり、父が仕事のパーティなどに同行させてくれた経験は、今の仕事にいきているので、とても感謝しています。
――というと?
竹村 IWCJのメインプログラムである「Little Ambassadors」では、大使にインタビューをしたり、各国の大使館員の方や大使夫人ともお話をする機会があるのですが、小さい頃から様々な方と出会っていた経験からどんな方とも臆することなく話をすることができます。それで、先方の信頼を得られるというアドバンテージがあるように感じています。今の子供たちは身近な大人以外の人と会う機会が少ないように思いますので、Little Ambassadorsに参加することで同じような経験をしてもらえれば嬉しいです。
ハンガリーへ語学留学
――大学時代は名古屋で過ごされていますが、卒業後に、ハンガリーの大学でも語学を学ばれていますね。
竹村 私が大学3年のときに父がハンガリーに赴任したので、大学をでてからハンガリー語の勉強をしに2年ほど留学したんです。今後の自分のキャリア展開を考えると、英語のほかにもう1か国語は身につけておきたいと思って。
ハンガリー語は文法が日本語に近くて、勉強するのがおもしろかったですよ。
――そうなんですね。
竹村 助詞があとに来る「後置詞」を使用する言語で、韓国語やフィンランド語もそうなんです。日本人には習得しやすいと思います。
――ハンガリーでフラワーデザイナーの国家資格も取られていますが、これは?
竹村 大学で語学を勉強しているだけですと、留学生としか出会うチャンスがないので、「ハンガリー人と会話がしたい!」と思って、街のお花屋さんが運営する学校に入ったんです。
お花屋さんで店番をして、接客をして、アレンジメントを自分でつくって売って、というカリキュラムでした。おもしろいでしょう?(笑)
ハンガリーでは、花束をオーダーする際にプレゼントする相手の年齢、性別、性格、雰囲気、趣味、太ってるのかやせているのか?まで聞くんですね。
――微妙な会話能力が必要になるんですね。大変!
竹村 ええ、でもとてもいい勉強になりました。ここでアレンジメントを学ぶことで、季節がわかったり、年間行事のこともわかりましたし。
当時のハンガリーでは、冷戦終結の機運の中、民主化が急速に進んでいました。両親が駐在していた5年ほどで、国が大きく変わり、フランス系の輸入食材店が入ってきて、やわらかいレーズンパンが食べられたときは「幸せだなー」と思いましたね(笑)。人ってそんなことだけで幸せになれるものですよね。
――たしかに(笑)。留学中はハンガリーのお料理もよく食べられましたか?
竹村 ええ! 知人でハンガリー料理のお教室をされている方がいたので、私も月に1度、レッスンに通いました。煮込み料理が多くて、グヤーシュ(肉や玉ねぎ、パプリカなどが入ったシチュー)やレチョー(パプリカとトマトをメインにした煮込み野菜)をよく食べました。日本人の口に合うお料理だと思います。今、ハンガリー大使館シェフと毎月1回気楽なハンガリークッキング教室を開催していますが、参加者の方にはどの料理も「おいしい!」と言っていただけます。
――同じ海外生活でも、シンガポール時代とはまったく違った、ある意味で「ハンガリー漬け」のご経験だったわけですね。
竹村 そうですね。日本では、「ヨーロッパ」とひと括りに語られることもありますが、国ごとに全く違うということを、私もハンガリーで暮らしてはじめて実感しました。
逆に言うと、海外では日本人も中国人も韓国人も「アジア人」とひと括りにされてしまうので、その違いを説明するのも大変でした。
若い世代に留学を経験してもらいたい
――帰国後は、留学団体に就職されました。
竹村 海外留学が、自分にとっていい体験だったので、若い方にもぜひ、留学をしてもらいたいと思って。仕事自体も楽しそうでしたし。
担当していたのは1年間の高校留学のセールスとプロモーションで、日本全国の高校を行脚しました。実践英語のトレーニングをしたり、留学先に送り出す前のサポートも私の仕事でした。
――留学中のサポートももちろんされるわけですよね。これも大変そうです。
竹村 高校生がはじめて親元を離れて生活するだけでも大変なのに、海外留学ですから…予想もつかないトラブル対応はいろいろありました(苦笑)。
親御さんからのクレーム対応も私の仕事で、この時期に「子育てとは?」について考えたことが、Little Ambassadorsの活動や、自分の子育てにも役立っています。
――親が手を差し伸べるべきところ、突き放すべきところは別である、と。
竹村 子どもが社会に通用する人間になるために大事なことは、行動を起す前に何をどう準備するかを考える力を身につけさせることです。子どもが危なくないように、親が見守る必要はありますが、簡単に手を出してはいけないんですね。
――留学団体から、留学メディア会社に移られます。
竹村 全国の留学団体と連携して、留学の情報誌やWebサイトの制作をしていました。留学をする学生さんを少しでも増やしたかったんですね。
日本では留学する学生さんはどんどん減っています。一方、日本以外のアジアでは留学する人は増えています。韓国では「生き残るためには英語は必須」と、親御さんが付き添ってまで子どもに留学をさせるのに、日本は間逆の傾向ですから、「このままで日本はどうなってしまうのだろう!?」という危機感もあって。
――その後、検定プログラム企画会社の代表として、「段取り力」研修に力を注がれることになるわけですね。
竹村 もともと教育に興味があったのと、仕事をする中で「段取り力」の大切さに気づいたのがきっかけでしょうか。
私自身、計画を練ったり、目標に向かって作業を積み重ねるのが好きだったのに加え、留学団体時代の上司がとても段取り上手で、そこで鍛えられた部分も大きいと思います。
(次回へつづく)
インタビュー=深澤真紀(タクト・プランニング)
テキスト=橋中佐和(タクト・プランニング)
写真=下村しのぶ

ハンガリー大使館シェフとの講座開催決定!
Dreamia Clubでも、ハンガリー大使館シェフとお子様とのクッキング講座開催決定しました!
ハンガリー料理を一緒に作ったり、ハンガリーについてのクイズをしたり…お子様が楽しめる内容が満載です!
場所:パーティースペースDreamia新宿
(クリナップ新宿ショールーム内)
より詳しい内容はComing soon...

竹村真紀子(たけむら まきこ)さん
International Women's Club Japan代表理事
南山大学外国語学部英米科卒業
ブダペストELTE大学文学部ハンガリー語コース修了。
中学・高等学校教諭一種免許(英語)取得
ハンガリーフラワーデザイナー国家資格 取得
日本食育インストラクター(primary)
段取り力(Project Work Ability)研修/ホスピタリティプログラム『SMILE』研修認定講師
留学団体にて海外高校留学セールスおよびプロモーションを統括。その後留学メディア会社トゥモローを経て、検定プログラム企画会社の代表を務める。
現在は、International Women's Club JAPAN代表理事として活動しながらヒューマンデザインオーソリティーの段取り力(Project Work Ability)研修およびホスピタリティプログラム『SMILE』研修の講師として企業や行政で研修を行っている。2児の母。
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