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異国イタリアで、地元料理の人気レストランをオープン

仲田睦(なかだ むつみ)さん
インタビュー 連載第3回
北イタリアのトレンティーノにあるレストラン「al Borgo ARTECUCINA(アルボルゴ・アルテクチーナ)」のオーナーシェフである仲田睦(なかだむつみ)さんは、テニスプレイヤーから転身。北イタリアの郷土料理を追求し、素材そのものの味を引き出すトレンティーノ料理を提案しています。連載3回目は、仲田さんの料理への情熱やこだわり、今後の夢をお届けします。
掲載日: 2009/10/19(月)
シェフと経営者、好きなことと仕事の大きな違い
現在、師匠であるオーナー夫妻と仲田さんの3人でレストランを切り盛り。料理だけではなく、掃除も、皿洗いも後片付けも全て3人でこなしていきます。
「シェフの仕事は料理をするだけではありません。銀行にも行けば、仕入れもする。掃除や皿洗いの大変さがわかれば、従業員を無神経に怒鳴りつけてしまうこともないですよね。全てがよい経験になります。レストラン経営は、人のつながりがなければ難しい。料理の技術だけではなく、コミュニケーションや、広い目でものをみられるかどうかといったことが重要だと思います」
そして、仕事をする上で何より大切なことは、情熱と愛情を持つことだと話す仲田さん。「コックという職に限らず、どんな分野でも仕事に対して情熱と愛情を持ち、多くの経験を積むことが何より大事です。がむしゃらに頑張っていると悩みも小さくなるし、前向きに生きている人間は絶対に魅力的に見えますよね」
美味しくて当たり前。もう一皿食べたくなる料理を
近年、料理業界では、見た目の華やかさといったアート・芸術として追求する風潮、さらには科学的ジャンルにまで進化する傾向があります。
「今の時代、レストランの料理はおいしくて当たり前。それをいかに表現するかが大事です。奇抜で斬新な表現をしている方は世界中にたくさんいますが、私は素材そのものの味が引き出されている料理にこだわります。そして、『もう一皿食べたい』と思っていただける料理を作りたい。お客様が厨房にわざわざ入ってきて、『おいしかったよ』と言いにきてくれることが、何よりも嬉しい瞬間なのです」
また、一度の食事で量をたくさん食べるイタリア人だからこそ、食後の消化を配慮しているそうです。「ニンニクや玉ねぎを焦がしてしまうと、胃に負担がかかり、寝付きが悪くなったり、喉が渇きやすくなったりします。たくさん食べても負担のないように素材の選定や油、火加減といった調理法には気をつけています」
イタリア郷土料理の頂点を目指す日本人シェフ!
近頃、自身のレストランだけではなく、イタリア・トレンティーノ州の観光PRも兼ね、世界中で料理を振る舞う機会があるそうです。
「日本人である自分がイタリア・トレンティーノの郷土料理を作っている。それなのに、ロシア人やイタリア人から『あなたの料理は最高だった』と言われるのが本当に嬉しい。美味しいものは美味しいときちんと評価をしてくれるのです」
各国を飛び回る多忙な仲田さん。悩むこともあるが、悩んだときはとにかく悩みを人に打ち明ける。そして、よく働き、よく遊ぶようにと、生活にメリハリをつけるため、必ず厨房を離れる時間を作るように心がけているそうです。
仲田さんの夢は、師匠であるオーナーを超えるレストランにすること。「お世話になった人に恩をあだで返すようなことはしたくない。自分自身のためだけでなく、オーナーとその家族のためにも、目指していきたいと思います」
仲田さんは、常に夢をまっすぐに追いかけ、実現できる行動力を持つパワーあふれる人物。心に秘めた大きな夢に立ち向かう姿は、周囲も元気にしてくれます。

仲田睦(なかだ むつみ)さん
料理人
1972年東京都生まれ。2000年に渡伊。ピエモンテ州、トレンティーノ=アルト・アディジェ州で修行後、一時帰国し再度イタリアへ。03年にトレントのロヴェレートにある「アルボルゴ」のセコンドシェフを務めた後、05年に共同出資による「アルボルゴ・アルテクチーナ」を設立。

al Borgo ARTECUCINA(アルボルゴ アルテクチーナ)
所在地Besenello via Roma 3 (ITALY)
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