2009年9月10日
夏休みの思い出を書こうと思い、その1を書いてからすぐにその2を書くはずが、こんなに経ってしまいました。すでに9月も半ば。その2を楽しみにしていた方々、遅くなって申し訳ありませんでした。ただ今から、その2のはじまりはじまり。その1がまだな方、ぜひ見てからその2をご覧ください。
さて、山渓レストラン「神室亭」が出来る前の話。20年以上前、田んぼの真ん中に釣り堀が突然現れました。子供たちに自然の素晴らしさを伝えていきたい。ここには都会的なものは何もないけれど、神室山の麓の自然がいっぱい残っている。この自然を守り、次世代に引き継ぐために、ヤマメやイワナが釣れる釣り堀をやろうと思い立った由利隆さんが、郵便局に勤める傍ら、田んぼを1反、釣り堀に替えたのです!
初めて釣り堀を見たのは、この地に行った20数年前でした。テントを持って友人と2人で河原でキャンプをしていた僕たちを由利さんが迎えに来てくれました。軽トラックにテントごと乗せて釣り堀に。何もない田んぼの真ん中に、釣り堀はありました。当時は小さな管理小屋があるだけの質素なもので、釣り堀の周りに植えられた栗の木も小さなものでした。看板に「釣り堀」と書いてあるだけ。とても静かなスタートでした。
こんな場所で、こんな釣り堀をやってもなぁ・・・、と当時思いました。幹線道路からも離れているし、川沿いの細い道を進んでこなければたどり着けません。炎天下だと日陰もありません。麦わら帽子は必需品でした。釣り堀のあるこのあたりは、ほかにこれといった娯楽がありません。宣伝をしなければ、ここまでわざわざ来る人もいません。当初は口コミで聞きつけた親子連れが週末になるとぼつぼつと訪れるほどでした。
本当に何もないところでしたが、釣り堀のそばでキャンプをしていると、この地の素晴らしさがすぐにわかりました。夜になると満天の星空。天の川が美しく流れていました。山際まで星がよく見えました。さらに驚いたのは、釣り堀の横を流れる薄久内川。神室山の湧き水が源流のこの河原に、蛍がいっぱい飛んでいるではありませんか! 空は満天の星、河原はいっぱいの蛍。この感動は実際に見てみないと伝わりません。もちろん写真には撮れませんでした。せめて、朝の薄久内川の様子をご覧ください。どこにでもあるような田舎の河原ですが、夜には蛍が乱舞します。水がきれいな証拠ですね。始めてきた頃、ここで由利さんと一緒にかじかを突いたことを思い出します。天然のかじかは水の底からわいてくるように現れて、面白いように次々に捕まえられました。それを炭火で素焼きにしていただきました。いやぁおいしかったです。

さて釣り堀の話に戻りましょう。初めて雄勝に行った時にオープンした「親子釣り堀」。その後毎年、夏になると遊びに行っていました。インターネットがなかった時代、本当に口コミだけで徐々に広がっていって、5月の連休や、8月の夏休みなど、車の整理係が必要なほどにぎわい始めました。釣り堀周辺の整備も進み、道具小屋や、食事処、さらには宿泊施設まで完成したのです。



釣り堀にそって建てられた建物は、由利さんの努力の結晶。ふるさと再生にかける情熱を感じます。何しろ、20年前は何もなかったのですから。
この建物の2階に泊まって、朝目覚めるのですが、鳥の鳴き声や蝉時雨がすごくて、いつも思わず朝早く目覚めてしまいます。2階の窓から見える景色がまた何とも言えずほのぼのとしています。ああ、またここに帰ってきたなぁ、という感じ。


鳥の声で気持ちよく目覚めたら、近所を散歩します。もちろんその前に神室山水を1杯飲んでから。その後、この景色のなかでいただく朝ご飯、最高ですよ。

いんげんのおひたし、キノコのみそ汁、オクラ、卵焼き、小ナスの漬け物、納豆に、もちろんお米は秋田小町です。小ナスは秋田県特産で、これ以上大きくならない品種。漬け物専用のナスなのです。以前はおみやげに買っていって実家で作ってもらったほど僕のお気に入りです。納豆は、秋田が発祥との話を聞きました。この地方の名産は「おはよう納豆」ブランドとか。でも、この納豆がそのブランドだったのか不明です。次回行った時確かめなくては。ごはんがとてもおいしいので、必ずお代わりをします。湧き水で育った秋田小町を、湧き水で炊いていただく。まさに神室の恵みです。
山渓レストランでは、こんなメニューを取りそろえて、皆さまのお越しをお待ちしています。

釣り堀で釣り上げたヤマメやイワナは、炭火で焼き上げてくれるので、その場で食べることが出来ます。湧き水で育ったヤマメ、イワナの炭火焼き。おいしいに決まっています!

だいぶ長くなってしまいました。ブログというより夏休みの宿題をやっている感じですね。もう少しお付き合いください。いよいよ、薄久内の上流のお話しです。
もともとここは、釣りの師匠の紹介で知りました。夏休みにフライフィッシングに来たら、釣り堀があって、由利さんと出会って、心のふるさとが出来たのです。釣り堀の横を流れる蛍の里、薄久内川は、神室山からの湧き水が源流。もちろん自然河川です。手つかずの自然が残っている川は、日本では結構少ないのです。では、ここで、知人のKさんのフライフィッシング姿を。

今年は異常気象だったらしく、上流は倒木だらけ。川の流れも変わってしまっていました。7月はずっと雨が降っていたそうで、かなり荒れてしまっていました。

写真で見るとよくわかりませんが、この倒木、とてつもなく大きいもので、またいで歩くことなど出来ません。慎重に遠回りをしていきます。自然の大きさを感じますね。
8月に行くと、必ず良い形の魚に出会えたのですが、今年は小さいサイズばかり。でも養殖ではない自然産卵の魚は神々しく感じられます。
左がヤマメで、右がイワナです。小さくて済みません。


以上で今年の夏休みの宿題は完結しました。最後までお付き合いいただきありがとうございます。
春は山菜、秋はキノコ。川には、カジカ、イワナ、ヤマメがいます。おいしいお米に水。何より一面の星空に蛍の乱舞。自然以外何もない田舎。でも今では貴重な自然がいっぱい残る素晴らしいふるさとです。こんな釣り堀がいつまでも残って欲しいと思います。
実は、釣り堀のご主人、由利隆さんは、10年前から、湧き水でクレソン栽培に挑戦していて、今では東京に出荷するほどになりました。2月、3月が甘くておいしいというクレソン、ぜひ食べてみたいと思います。ちなみに、去年、8月にそのクレソン畑に行って、摘んでみたのですが、さすがにほろ苦くなっていました。
神室亭を中心にしたおいしいものプロジェクト。インターネットを通じた販売など、今後模索していかなければ、釣り堀を続けていくことは出来ません。こんな問題を抱えているふるさとは他にもいっぱいあると思います。自然とうまく共生して、都会と田舎の交流がうまく行くように祈って止みません。このふるさと支援プロジェクトは、今後も折に触れ書きたいと思います。
皆さんも温かく見守っていてください。それでは最後に、その1でも登場した、神室山の眺めをご紹介しましょう。

ps.1973年から少年マガジンに10年間にわたって連載された人気漫画「釣りキチ三平」。原作者の矢口高雄さんは、この地方の出身。春に公開された映画「釣りキチ三平」のロケは、雄勝で行われたそうです。僕がフライを始めたきっかけも、この漫画でフライフィッシングを知ってから。何かの縁を感じます。
Posted by 野々山 豊純 : 11:34|コメント(2)|トラックバック(0)

2009年8月23日
東京出身ではないのですが、埼玉県の川口市という東京の隣町で生まれて育った僕には、田舎と呼べるふるさとがありません。小学生の頃、夏休みになると田舎に行って、昆虫採集をしたり、海水浴をしたりして、絵日記を書いてきた同級生達を、本当にうらやましく思っていました。いつも両親に、どうして家には田舎がないのかと、質問したものです。子供の頃は、キューポラのある工場の中を走り回っていましたが、農家に行ったこともなければ、虫をさわったことや、川で魚を釣ったこともありませんでした。
その反動というわけでもありませんが、社会人になってから、川釣りが趣味になりました。フライフィッシングという釣りに出会って25年以上経っています。本場のイギリスまで釣りに行ったこともあるほどですが、腕前の方はからきしだめで、うまくなりません。釣りを楽しむと言うよりアウトドアを楽しむといった方が正解かもしれません。景色を見たり、外で料理を作って楽しんだりすることに時間を費やします。もちろん、そこに温泉があれば最高ですね。
田舎のない夏休みを送っていた僕ですが、フライフィッシングに出会ってすぐの28歳頃、釣りの師匠からすばらしい田舎を紹介されました。それが今回ご紹介する、僕の心のふるさと、秋田県の雄勝なのです。東京から500キロほど。10年前までは、車で行っていました。週末に1,000キロほど走って往復するのですが、8月に毎週通った年もありました。今では1人で週末の1,000キロドライブはきついので、東北新幹線で古川まで行って、そこからレンタカーで行くことにしています。朝、7時に東京駅を出発すると、お昼前には、秋の宮温泉郷を通って、雄勝に着きます。太平洋からも日本海からも離れている山の奥。豪雪地帯ですが夏は、こんなに懐かしい景色で迎えてくれます。

中央に見える山は神室山。ふるさとの山です。神がいる山と書いて神室山。保水力抜群のこの山には多くの湧き水があって、僕がいつもお世話になっている神室亭のご主人、由利さんは、神室山水という水まで発見しました。

この湧き水はアルカリ性の高い水で、腐りにくい。何よりとてもおいしい水です。でも、お昼についた時、真っ先に飲むのはやはり、こんな飲み物ですね↓

夏の秋田のおつまみの定番は、なすやきゅうりの漬け物。あとは、みずと言う名前の山菜のおひたしです。どれも素朴な味わいですが、特にこの景色を眺めながらいただくビールと漬け物の味は最高です!


神室亭は神室山から湧き出る渓流の脇に作った山渓レストランと呼ばれる、山の中の食事処です。ここは、いちばん初めは田んぼの真ん中に出来た釣り堀でした。それが、なぜ、食事処を始めるようになったのか? 続きは次回。お楽しみに。

↑こんな素敵なところでイワナやヤマメの塩焼きを食べたいと思いませんか? 心が洗われるというのは、こんな景色の中で、おいしい食事をするときのことを言うのではないでしょうか?!
Posted by 野々山 豊純 : 23:35|コメント(2)|トラックバック(0)

2009年7月29日
あっという間に、7月も最後の週。来週はもう8月ですね。先週の土曜日は隅田川の花火。その日にたまたま乗った中央線。神田駅では、浴衣姿の女性が大挙して降りていきました。銀座線に乗り換えて、浅草方面に行ったのでしょう。実は僕も18日に調布の花火大会に行って来ました。すぐにアップすれば、隅田川の花火へ話題をつなげられたのですが、仕事でバタバタしていて、2週間も経ってしまいました。
友人に、花火師がいて、河原の有料シートをキープしてくれたのです。事前情報によると、丸いテーブルに椅子席があるとのこと。当日は4人で、それぞれ、飲み物、食べ物を用意すること。いろいろ考えたのですが、きっと真っ暗な中、花火に夢中になるので、つまめるものが良いこと。ビールはトイレが面倒なので(仮設トイレはしっかりしていました。念のため)ワインを持っていくことなどを決めました。
当日は六本木のおつな寿司でおいなりさんを購入。おつな寿司のおいなりさんは、撮影関係者の間では有名です。安くておいしいから。昔から六本木にあったので、カメラマンがよく知っていて、数年前に教えてもらいました。場所は、六本木の東京ミッドタウンの前。お店は普通の佇まいです。


おつな寿司の紹介文によると、
創業明治8年の老舗。油揚げを裏返して使ったいなりずしは、創業者おつなさんが考案したものだという。柚子がほんのり香るいなりずしが有名。
まさに会場でいただいたおいなりさんは、ほんのりゆずの香りがして、おいしかったです。
ここでおいなりさん&海苔巻きを購入して、東京ミッドタウンへ。DEAN&DELUCAでワインを購入。バーゲンで、オリジナルワインが値引きに。一応、味見をしてから冷えたボトルを購入。用意をしていたクーラーバッグに入れて、いよいよ新宿駅に。大江戸線で新宿まで。近かったのですが、京王線のホームまでかなり歩きました。しかも、ホームはすでに、花火大会さながらの盛り上がり。新宿駅もですが、調布駅も盛り上がっていました。


↑左が新宿駅、右が調布駅。ずっと混んでいました。
調布駅には案内の人までいて親切。サルスベリが満開で印象的でした。↓

交通規制のため、駅から徒歩で会場に。20分ほど歩きました。途中、コンビニの前には屋台まで出現。暗くなりかかった野球場を通って、いよいよ河原に到着しました。↓



←暗くてぶれていてわかりにくいですが、おおよそ、河原に突然出現した、大ビアガーデンをイメージしていただければよろしいかと思います。
席に座ってほっと一息。その瞬間に開会宣言。いきなり始まりました。ど、どどーん。たしか座席は、サの4番?↓


このままずーーーーっと、最後まで鳴り続け。さすが1万発以上。ものすごい迫力とスケール感でした。ほぼ目の前で、次々に花火がうち上がります。風の強い河原での宴会注意点。1.紙コップが飛んでいかないように、家からデュラレックスを人数分用意しました。これで冷たく冷えた白ワイン。最高ですね。2.真っ暗になるので懐中電灯。でもこのアイデア、隣のチームに負けました。なんと、キャンドルホルダー持参でした。真っ暗な河原で、キャンドルディナー。すぐ目の前で大花火。来年はキャンドル持ってこなくては!と思いました。


花火は結構好きで、いろいろと見ていますが、数年前から、右のような、ハート型の花火が登場しましたよね。ほかにもミッキーの顔があったり、なかなか微笑ましいです。僕たちの後ろのテーブルにいた親子が、大声でしゃべっているので、会話がすべて聞こえてしまいました。大学生くらいの女子が、花火が上がるたびに「これってやばくな〜〜い」「超やばーーい」と叫びます。お父さんが「たまや〜〜」って言うんだと注意しても聞いていません。そのうち「ハートの花火がでた時、携帯で写真を撮ると、願いが叶うんだって」と言い出しました。ハートの花火のたびに、歓声が上がります。「やばーーーい」。「でも赤いハートじゃなきゃダメなんだって」。聞いている、というより聞かされているこちらの方が、気になって仕方ありませんでした。皆さん花火は静かに見ましょうね。ちなみに僕が撮影したこの花火は、赤ではありませんでした。
楽しかった花火も、あっという間に終了。19時20分から20時30分までの、1時間ちょっとの夏の思い出でした。今年は不景気で各地で花火大会が中止になっているとか。みなさんも、花火大会に行ったら、ぜひ赤いハートの花火の写真を撮って、願い事をかなえてみませんか?
宴会が終わって、帰りも騒然。帰りの野球場のほうが、興奮のためか、2時間ほど前より騒がしかったです。


帰りの駅は人混みでごった返していたので、駅前の蕎麦屋でビールと冷やしたぬきそばで休憩してから帰りました。布田駅には↓こんなポスターが。なるほど、花火大会で水木プロ提供の「ゲゲゲファミリー」の花火があったのは、これが理由だったのですね。一反もめんや塗り壁など(花火だと同じように見えますが)がうち上がりました。目玉オヤジも。ただ僕にはすべて同じにしか見えませんでした。これって、老化現象でしょうか??

では、皆さんも、楽しくおいしい夏の思い出、いっぱい残してください。
Posted by 野々山 豊純 : 15:50|コメント(0)|トラックバック(0)
